「ヤマトは相変わらずだ。徐々に黒を入れているが、間違って塗料が流れるケースが多い」
「なぜ?」
「少ないと流れない。多いと溢れる。加減が微妙だ」
「なるほど」
「あとでまとめて直さねば」
「難儀だね」
「第3空母はやっと青くなってきた」
「これってどんな色?」
「飛行甲板がメタリックブルー。外装がネービーブルー。青系で固めてある」
「これで終わり?」
「まだまだ、単調すぎる。いろいろお化粧を入れて行かないと」
「でも、これで第3空母なの?」
「ともかく青く塗るという制約を課して色を設計した」
「青という記号があれば第3空母であるはずだ……ということだね」
「しかし、凄く難しかったぞ。何しろ青を塗るしか無い。でも、既存の第3空母と同じになってはならない。制約が厳しすぎ」
「そうか」
「でも、下地の赤が透けて見えるだろ? 結果として印象が重くなった。この重さが良いわけだね」